ゆず庵で 仕事しよったがよ
バスの運転手さんが 脱輪したち言う きに
ちょっと 駐車場へ出て見たがよ。

たまげたがよ でっかい大型バスが
車の歯止めを 乗り越えて
どっしーん と 裏の田んぼへ 落ちかかっちゅうやいか
これには おじた。
聞いてみたら 白線内に入れようと 切り返し
前に行って 後ろにいって と しよったらしい。

運転手さんは 70歳ぐらいの 方やった。
このバスは 観光バスじゃなくて 学校が所有しちゅう
バスで 乗っちゅう人らあは ゆず庵でお食事を
しゆうがよ。

ほいたら すんぐに 高知 ロードサービス
の こんなトラックが来て ワイヤーロープで
引っ張る が
びくともせんかった。

次に来たのが 4トンぐらいの レッカー車
うわさを聞き付けた 近所の 田んぼの地主が
窓ガラスが割れて 田んぼへはいったら
全部 ガラスをのけてもらわんと いかん
と 困った風にいいよった。
「大丈夫です 脱輪しちゅうだけやき。」 と
説明して。

こんな 鉄棒に後ろの左右のタイヤを くくりつけて
上げるが バスが重すぎて ピクリとも
上がらんがちや。

ほんで こんどは かなりでかい クレーン車が
やってきたがよ。

がっちりと 足場を固めて 車体を浮かせ

もっとおおきい 鉄棒に ロープを くくり

タイヤにひっかけて
ぐぐグッ と 上げていくがよ

この時間が長いがやけんど この時の為に
長い時間 ここで 寒いのに 待ちよったがよ。
このバスの 乗っちょったひとらあは タクシーを
呼んで ホテルへ 行ったがやった。

ほら ちょっと 浮いた ういちゅう。

ほ~ら もうちょっとや

ほら あがったちや ここまで 2時間 レッカー 3台来たけんど
こんな 重たい エンジンが後ろにある
バスでも 上がるもんや。
このバスは このまま 日野自動車に
修理に運ばれました。

トリケラトプス と 格闘中の ゆず庵社長
お後がよろしいようで。
ポチっ

